シングルマザーはいくら生活費が必要?安心して生活・子育てするための4つのポイント
現在、日本におけるシングルマザーと呼ばれる母子世帯数は、約123万2000世帯です。
30年前に比べると1.5倍に増加しています。
おまけに日本のひとり親家庭の相対的貧困率は、先進国で最悪のレベルだとされています。
それだけに、シングルマザーになったばかり、シングルマザーになるかもしれないという方にとっては、この先の生活が不安だと思います。
ここでは、そんなシングルマザーの皆さまが、安心して生活ができる、子育てができるために大切な4つのポイントについてお話いたします。
目次
①毎月かかる固定費をチェック
毎月かかる固定費をチェックし、収入と支出をしっかりと把握したうえで、固定費を見直せるところは見直すことが必要です。
1か月の生活費
まずは、1か月にかかる生活費をみていきましょう。
- 家賃・・・約5万円
- 水道光熱費・・・約1.5万円
- 食費・・・約3万円
- 雑費・・・約1万円
- 通信費・・・約1.5万円
- 教育費・・・約1万円
- 医療費・保険料・・・約5千円
少なめに見積もって、ざっと1か月に合計約14万万円ほど必要になる計算です。
ただし、子ども1人として計算していますので、子どもの数が増えると生活費も増加します。
このほか、急な出費が必要なときもありますので、その分毎月少しずつでも貯えておくことが必要です。
シングルマザーの収入
日本のシングルマザーの就業率は約80%と、世界的にも非常に高い数字ですが、平均年間就労収入は年間200万円程度と、就業率の割に就労収入が低いのが特徴です。
なぜなら、シングルマザーの半分以上が、パートやアルバイト、派遣社員などの非正規雇用で働いているためとされています。
固定費を見直す
以上のことから、できるだけ毎月出ていく固定費を見直すことが必要であるとお分かりいただけたと思います。
支出のなかでも大きな割合を占める家賃は、できるだけ抑えたいものです。
公営住宅に住み替えるなどといった方法で、家賃を抑えることができますが、公営住宅は大変人気が高くなかなか入居できないのが現状です。
しかしながら、ひとり親世帯を優遇してくれる地域もあります。
まずは、お住まいの地方自治体に問い合わせてみましょう。
家計簿をつけることもおすすめです。
お金の流れが分かるようになるので無駄な出費を抑えることができます。
②公的制度の活用
シングルマザーを支援する公的制度があるのはご存知でしょうか。
ここからは、ひとり親家庭が受けられる公的制度をご紹介いたします。
児童手当
日本では、シングルマザーに限らず子育て世帯には、子どもが中学校を卒業するまで児童手当が支給されます。
- 3歳未満・・・1.5万円
- 3歳以上小学校修了前まで(第2子まで)・・・1万円
- 3歳以上小学校修了前まで(第3子以降)・・・1.5万円
- 中学生・・・1万円
ただし、平成24年度より所得制限限度額が設定されており、規定の所得を超えた収入がある場合には、特例給付額月額5000円の支給になります。
児童手当を受け取るには、市区町村への申請が必要となります。
児童扶養手当
児童扶養手当は、ひとり親家庭を対象とした公的支援制度です。
18歳になって最初に3月31日を迎えるまでの子どもを養育している人に支給されます。
支給される金額は、所得によって異なります。
市区町村への申請が必要となります。
ひとり親家庭の住宅手当
ひとり親家庭で、賃貸物件に住んでいる人を対象とした制度です。
家賃の一部を助成してもらえます。
自治体によって制度の内容は異なるので、お住まいの自治体に問い合わせてみてください。
例えば、千代田区は5万円、新宿区は3万円の助成があります。
家賃は大きな支出なので、助成金がもらえると大変助かりますよね。
ぜひチェックしてみてください。
ひとり親家族等医療費助成制度
ひとり親家庭の親子が、医療機関を受診した場合に、医療費の助成を受けられる制度です。
内容は、自治体ごとに異なっていますので、ご確認ください。
申請が必要で、医療機関受診の際には、ひとり親医療証を提出することが必要です。
③正社員として働く職場を探す
シングルマザーは、非正規雇用が多いため、収入が少なく生活が困窮していることも多いとみられています。
正規雇用で働いているシングルマザーは、年間300万円の収入があるのに対して、非正規雇用で働いているシングルマザーの年間所得は130万円と、正規雇用にくらべて3分の1の収入しかありません。
安定した生活を手に入れるためには、正規雇用の職を見つけることも大きなポイントです。
④養育費の請求
平成28年度全国ひとり親世帯等調査によれば、養育費を受け続けている人は24.3%、過去に受けたことがある人は15.5%となっています。
離婚当初は養育費を受け取っていたにも関わらず、徐々に受け取れなくなった人は40%にものぼるということです。
その理由としては、離婚時に養育費に関する取り決めをしていないことが挙げられます。
離婚時には、養育費に関してしっかりと取り決めを行なうことをおすすめします。
ただ取り決めるだけでなく、法的な拘束力のある公正証書に記載しておくことがポイントです。
取り決めをしておいても、年数が経つうちに養育費が支払われないケースは多々あります。
そのような時に備えて、養育費保証サービスを利用するのも良いでしょう。
まとめ
離婚してシングルマザーとして、子育てをしていくことは大変なことです。
生活費の面でも心配なことは多いと思います。
生活費の心配があると、心にも余裕がなくなり子育てにも悪影響を及ぼすことがあります。
そのようなことを避けるためにも、公的助成を積極的に活用する、養育費をきちんと支払ってもらうといったポイントをしっかりと押さえておきましょう。
お母さんがお子さまのために頑張っている姿は、お子さまが一番見てくれています。
大切なお子さまの笑顔のためにも、しっかりとしたライフプランを立てて、安定した生活が送れるようにしましょう。