田舎には仕事がない!?田舎の仕事事情と、地方で仕事を見つける方法!

「都会で毎日満員電車に乗っての通勤に疲れた」
「都会で忙しなくあくせく働くのはもう嫌!」
「田舎暮らしに憧れる」
「田舎で子どもをのびのびと育てたい」
こんな風に考えている方は、近年増えています。
田舎に移住をする方も多いため、地方への移住をサポートする動きも活発化しています。
またメディアでも、田舎暮らしが取り上げられることもしばしばです。
しかしながら、その一方で「田舎に仕事あるのかな?」
実は、そんな疑問もあるのではないでしょうか。
ここでは田舎の仕事事情についてご紹介いたします。
目次
田舎に仕事は本当にないの?
結論から申し上げると、田舎にも仕事はあります。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している有効求人倍率によると、東京都の有効求人倍率とその他の地域では、大きな差は見られません。
2024年7月から2025年7月までの1年間のデータを見ると、全国47都道府県全ての地域で、有効求人倍率は1.0を上回っています。
これは、日本全国どの地域であっても、求職者1人に対し、1件以上の求人があるということを指しています。
田舎には仕事がある
前述のように、東京以外の地域であっても東京と比べて有効求人倍率に差はありません。
それどころか、東京よりも有効求人倍率が高い地域も多々あります。
それなのに、田舎には仕事がないと思われているのは、どうしてなのでしょうか?
田舎には仕事がないと言われる理由
ここからは、田舎には仕事がないと言われる理由について解説してまいります。
企業の規模が都会に比べて小さい
地方の企業は、都市部の企業に比べて小さい傾向にあります。
その根拠として、総務省・経済産業省が発表した統計データによると、多くの場合、本社機能を持つ大企業や大規模事業所は、都市圏に集中している傾向にあります。
企業の規模が大きくなればなるほど、求人数も募集される職種も多いため、求職者には選択肢がたくさんあります。
その一方、地方では企業の規模が都市部ほど大きくないので、当然、求人数も募集される職種も限られてきます。
そのため、都市部に比べると、田舎は仕事がないと感じるのかもしれません。
スキルを活かせる仕事が見つかりにくい
国土交通省が公表している「東京圏流入者が移住することを選択した背景となった地元の事情」という調査データを見ると、多い理由として、「希望する職種の仕事が見つからないこと」、「自分の能力を活かせる仕事が見つからないこと」が挙げられています。
また2010年から2015年にかけての就業者数の増加を産業別に見てみると、「医療、福祉」分野の就業者は地方においても増加しているのに対し、そのほかの業界における地方の就業者数は減少傾向にあります。
医療福祉分野以外の専門スキルを持つ人々にとって、田舎は「じぶんの能力を存分に発揮できる仕事が少ない」と感じる方が多いというのが見て取れます。
賃金が低い
都市部と比較すると、地方の賃金水準は低い傾向にあります。
厚生労働省が発表した地域別最低賃金のデータをみると、東京都や神奈川県は、1,160円台であるのに対して、その他の地域は900円台のところも多くあります。
こうした賃金の格差は、都会から移住する際に大きな壁となり、田舎への移住を断念する理由につながっているといえます。
田舎で仕事をするメリット・デメリット
ここまで、田舎に仕事がないと言われる理由について解説してまいりましたが、ここからは、田舎で仕事をするメリット・デメリットについてご紹介いたします。
田舎で仕事をするメリット
田舎で仕事をするメリットは、おもに4つ挙げられます。
- 通勤のストレスがない
- 若い働き手は重宝される
- 生活コストを抑えられる
- 自治体の就業サポートが受けられる
田舎には東京のような満員電車で通勤という光景はほとんど見られません。
そのため、通勤のストレスから解放されます。
また地方においては、若い働き手がどんどん都市部へ流れていく傾向にあります。
そのため、地方に来る若い働き手は重宝されます。
都市部では活躍の場がなかった方も地方に来れば、地域活性化につながる起爆剤として期待され、重要な仕事を任されることも多々あります。
都市部に比べて、地方においては、家賃や食費、光熱費、交際費などを抑えられます。
生活コストが下がれば、毎月の収支にもゆとりが生まれ、都市部にいるときよりも貯蓄や投資、趣味にお金を回せたりするので、生活も気持ちも豊かになるでしょう。
また、多くの自治体では、移住者に就業サポートなどの支援を行なっています。
家賃や引っ越し費用の補助などがある自治体もたくさんありますので、気になる自治体があればぜひチェックしてみてください。
田舎で仕事をするデメリット
それでは、デメリットについてもみてみましょう。
田舎で仕事をするデメリットは
- 収入が減る
- 交通の便が悪い
- 娯楽が少ない
前述のように、都市部と地域では最低賃金に大きな差があります。
都市部で働いていたときより、給与が下がると思って間違いないでしょう。
しかしながら、手にする額面だけで見れば、給与は減りますが、生活コストとのバランスを見れば、手元に残るお金はほとんど変わらないどころか、増えるといったケースも多々あります。
また、公共交通機関が発達している都市部に比べて、田舎は交通の便が悪いので、車がないと不便です。
そのため、都会に住んでいたころは必要なかった車にかかるお金が必要になります。
加えて、娯楽が少ないというのも田舎のデメリットでしょう。
田舎には、若者向けの娯楽は少ないかもしれませんが、その分、自然でなかで楽しめるアウトドアやアクティビティなど、都会では味わえない楽しみ方もあります。
田舎での仕事の探し方
- ハローワークを利用する
- 求人サイトを利用する
- 求職エージェントを利用する
田舎で仕事を見つけるには、都市部で仕事を見つけるこれらの方法に加えて、移住者の相談会に参加するという方法もあります。
それぞれの自治体では移住相談会やセミナーを開催しています。
ここで、仕事についての相談にも乗っていただけます。
また先輩移住者の生の声を聞くこともできるので、本気で移住を考えている人はぜひ活用をおすすめします。
地方には、「地域起こし協力隊」としての仕事もあります。
1年から3年という限られた任期ではありますが、都市部からの移住者に人気です。
任期終了後にそのまま定住し、起業したり地元の企業の就職したりする先輩たちも多くいます。
まとめ
ここまで読み進めていただければ、田舎には仕事があるということがお分かりいただけたことでしょう。
本気で地方への移住を考えているのであれば、仕事の心配をする必要はなさそうです。
本記事を参考に、ぜひ夢の移住実現に向けて一歩前進してみてください。