定期預金途中で解約するデメリット!預け替えた方が得?

数ヶ月〜数年の間、お金を預けることによって普通預金よりも高い利息が得られる定期預金。
金利が上昇してくると注目される定期預金について皆さんが抱いているであろう途中解約について、ここでは解説したいと思います。
「もうすぐ満期を迎えるけど、満期を待たずしてどうしてもまとまったお金が必要になった。途中解約したいんだけど・・・」
このような方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、このような皆さまがきっと疑問に思っているであろうことについてご説明いたします。
定期預金の解約は可能?
定期預金は、初めに数ヶ月〜数年という決められた期間内は金融機関にまとまった金額を預けることにより、高い利息をもらえるという金融商品です。
そもそも解約はできるのでしょうか?
答えは、「イエス」です。
定期預金の解約には、以下の3つの方法があります。
それぞれの解約方法を見ていきましょう。
中途解約
定期預金が満期を迎える前に解約する方法です。
満期解約
定期預金が満期を迎えたときに解約する方法です。
定期預金をはじめる際、「自動解約型」で契約していれば、定期預金の元本と利息が指定された普通預金に入金されます。
解約予約
定期預金を継続しないで解約する方法です。
定期預金をはじめる際、「自動継続型」で契約していれば、満期を迎えたとき入金はされず、同じ条件で定期預金が自動的に継続となります。
「自動継続型」で満期になった際にお金を引き出したい場合には、事前に満期日に解約するよう予約をしておくことが必要になります。
定期預金と途中で引き出した際のデメリットとは?
「定期預金も中途解約できるのであれば、短期間だけでも、普通預金に預けておくよりは金利が良い定期預金にしておく方が良いのでは?」
定期預金は満期が来るまで引き出せないと思っていた方、こんな風に思ったのではないでしょうか?
誰もがそう考えると思いますが、実は定期預金は、中途解約してしまうと定期預金のメリットが全く得られない可能性があるのです。
金融機関によって、定期預金の中途解約利率が決められています。
実は、利用している定期預金の預入期間と、解約までの期間によって利率が変わってくるのです。
決められた預け入れ期間が長く、解約までの期間が短いほど、中途解約利率は低くなります。
I金融機関の例で見てみましょう。
例えば当初預入期間が、4年超5年以内の定期預金を6ヶ月未満で中途解約する場合、約定利率×10%または解約日の普通預金利率のいずれか低い方の利率が適用されます。
一方、同じ4年超5年以内の定期預金であっても解約までの期間が4年以上5年未満であれば、中途解約利率は、約定利率×70%となります。
このように、解約までの期間が6ヶ月未満の場合には、普通預金の利率が適用される場合もあります。
やむを得ず中途解約する場合、1年待たずに解約すると金利が安くもったいないと感じることになるでしょう。
定期預金の預け替えという方法はお得?
私たちが金融機関にお金を預けるときの金利は、日本銀行が定める「政策金利」が基本となります。
日本においては、2024年に「マイナス金利政策」が解除されて以来、2025年3月5日時点で3度にわたって「利上げ」が行われました。
それにより、現在定期預金の金利も上がってきています。
今後、政策金利が上昇すれば、今よりも定期預金の金利も上がっていくことになります。
そうなれば・・・
「今預けている定期預金を中途解約して、新しい金利が良い定期預金に預け替えをした方がお得では?」と考える方が増えることでしょう。
その場合、本当に預け替えをすればお得になるのでしょうか?
前項でご紹介した通り、定期預金を中途解約すれば、中途解約利率が適用されます。
当初満期で受け取る予定だった利息より減ってしまいます。
仮に、金利が良い定期預金に預け替えをした場合、金利上昇局面であれば、さらにもっと金利が高い商品が出てくる可能性があります。
高金利商品が出るたびに、預け替えを繰り返していると、いつまで経っても本来の金利が得られなくなってしまう可能性があるのです。
ここで、現在預けている定期預金が満期になってから次の定期預金に預け入れをする場合と、預け替えをした場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。
金利上昇局面であれば、満期までの期間が短い定期預金で、お金を預け替えしていくのがベストです。
満期になったときに金利が上昇していれば、お金を預け替えしたときに金利がアップします。
一方、金利が下落する局面においては、なるべく満期までの期間が長い定期預金の活用がおすすめです。
満期までの期間が長く定期預金なら、政策金利が下落して定期預金の金利が低くなったとしても満期を迎えるまでは、預け入れしているお金にかかってくる金利は変わらないためです。
ポイントは、金利が今、どのような状況にあるかです。
金利上昇局面であるか、下落局面であるかを見極めて、預ける定期預金の預け入れ期間を定めることが大切です。
まとめ
普通預金よりも金利が良い定期預金。
満期を待たずにお金を引き出したい・・・
そんなこともあるかもしれません。
契約して間がないうちに解約してしまうと、金利の優遇が得られません。
中途解約には注意が必要です。
また高い利率でお金を預けたい場合には、金利上昇局面か下落局面かを見定めてたうえで、預け入れ期間を設定することが大切です。
定期預金の特徴を理解していれば、上手に活用することが可能です。